2016/01/20

今月の表紙画像(2016)

2016年 今月の表紙

・ 1月の表紙画像

厚木・七沢の六夜祭 (2016/01/26)
(厚木市・七沢の六夜祭(だるま市))

 毎年1月26日に行われる七沢神社(旧浅間神社)の祭礼では、「六夜祭(ろくやさん)」のだるま市が立つ。 新春の風物詩として、七沢周辺でも古くから親しまれている。 

 県道64号線から横に入った中沢地区の旧道(旧大山・津久井道)沿いに「相州だるま」の露店と、数軒の屋台が並ぶ小さな市である。

 現在は民家の間を通る細い路ですが、江戸時代には八王子・津久井方面から伊勢原・大山不動(阿夫利神社)へ詣でる参詣の道でもあり、新道(県道)が整備される以前は、バスも通る街道であった。
 街道に残された古い道標には、「東 いい山、西 せんげん」などの文字が見られることから、鐘ヶ嶽山頂の浅間神社へ登る参道(せんげん道)が分岐していたようで、市の立つ日には、七沢浅間神社に参拝する近郷近在の人々で大いに賑わったと言う。


・ 2月の表紙画像

寒川・寒川神社の節分 (2016/.02/03)
(寒川町・寒川神社の節分祭)

 節分とは、本来季節の変わる節目(分け目)を意味し、立春・立夏・立秋・立冬の年4回ありましたが、今日では立春の前日のみを節分と呼ぶようになりました。

 一年で一番寒い頃とも言われる大寒の期間の末日で、寒い冬の節が終わり暖かい春の節に移るとき、古くは立春を年の改まる日とし、「立春正月」の前日で歳の暮れにあたる節分の夜に悪気邪鬼を祓い、新たな春(新春)を迎える風習があったとも言う。

 その他の節分が消滅していったなかで、寒い冬の季節を耐え、ひたすら春の到来を待ちわびる人々の心が連綿と受け継がれてきた事が、立春の節分だけが現在にまで残った要因でもあろうか。 この日は、全国各地の神社で「追儺の式」や「豆打(豆撒き)」等の行事が行われる。


・ 3月の表紙画像

大磯・湘南平 (2016/03/29)
(平塚市/大磯町・湘南平の桜)

 湘南平(しょうなんだいら)は、平塚市と大磯町にまたがる「高麗山公園」の最高点、標高181mの泡垂山(あわたらやま)のなだらかな山頂に整備された公園で、古くは「千畳敷」ともよばれ「かながわの公園50選」にも選ばれている。

 山頂にはシンボルともいえるテレビ塔があり、展望台からは眼下にひろがる相模湾をはじめ、360度の眺望を楽しむことができる。

 高麗山へと連なる丘陵にはハイキングコースも整備され、四季を通じて訪れる人も多く、山麓から尾根道に至る途中では、標高の割にはけっこうな急斜面を上って行く。

 また、春の桜の時期には湘南地域の桜の名所として多くの花見客で賑わうが、近年は樹木の衰えも目立つようになり、以前ほどの花の華やかさが薄らいできたように感じられる。
 

・ 4月の表紙画像

相模原・芝桜 (2016/04/16)
(相模原市・相模川の芝桜)

 相模原市・新磯地区の相模川・堤防沿いの約1キロにわたり、毎年4月になると芝桜の花が見られる。

 通称「芝ざくらライン」とも呼ばれ、平成14年頃から地元の市民による奉仕活動や地元企業の資材提供などにより、相模川河川敷の環境保護の一環として植栽されてきた。

 近年は、訪れる人も多く、四月の開花時期に合わせ「相模川芝さくらまつり」などが開催されている。

 なお、花は、4月の上旬から「芝ざくらまつり」の終わった後の下旬頃まで楽しむことができる。


・ 5月の表紙画像

相模川・鯉のぼり (2016/05/02)
(相模原市・相模川の鯉のぼり)

 相模原市・田名地区の相模川に架かる高田橋上流の両岸に5本のワイヤーを渡し、約1,200匹の鯉のぼりを泳がせる。

 昭和63年(1988年)から開催され続け、今年で29回目、鯉のぼりは一般市民などの家庭で使わなくなった鯉のぼりが寄贈されたもので、「泳げ鯉のぼり相模川」として今年も、4月29日(金・祝)より5月5日(祝)までの1週間にわたり開催されている。  

 5月の連休期間中という事もあり、毎年、訪れる人も多く、相模川の春の風物詩にもなっている。


・ 6月の表紙画像

大神宮の夏越大祓式 (2016/06/26)
(伊勢原市・伊勢原大神宮の夏越大祓式)

 伊勢原市・伊勢原大神宮で夏越の大祓式が行われた。 半年間の穢れを祓い、次の半年間を健康で平穏に過ごせるようにと神に願う。

 本来は旧暦6月と12月の晦日に行われ、6月を夏越・名越の祓、12月を年越の祓などといった。 元々は「百官万民」の犯した罪や穢れを除き去るために行う宮中行事であったが、神社でも行われるようになると、「蘇民将来」の故事に由来する「茅の輪くぐり」の神事が加えて行われるようになったとも言われる。

 今日では12月の年越の祓は、年越の行事(除夜祭、初詣など)の準備の忙しさもあってか、やや衰退し、「夏越の大祓」も晦日に近い土日などに行われる例もみられる。


・ 7月の表紙画像

県立保全センターの半夏生 (2016.07.01)
(厚木市・県立自然環境保全センターの半夏生)

 半夏生(はんげしょう)は暦の雑節の1つで、半夏(烏柄杓:カラスビシャク)という薬草が生える頃。 毎年7月1~2日頃にあたり、関東地方では梅雨も後半に入る頃である。

 昔から農家にとっては大事な節目の日で、春先から始めた農作業を終える目安とし、また天から毒気が降ると言われ、井戸に蓋をして毒気を防いだり、この日に採った野菜は食べてはいけないとされたりした。

 厚木市七沢にある「県立・自然環境保全センター」で、ハンゲショウ(カタシログサ)というドクダミ科の草の葉が、名前の通りに白く化粧しているようになるのも頃である。


・ 8月の表紙画像

清川村の青龍祭 (2016.08.11)
(清川村・青龍祭)

 江戸時代の「天保の飢饉」より、清川村の煤ヶ谷地域で「雨乞い」の行事として伝えられ、昭和4年を最後に途絶えていたものを昭和61年に「青龍祭」として復活したもの。

 竹と茅で作られた雌雄2体の龍は、子供たちにより集落を巡り、会場となる運動公園の広場へと運ばれる。

 夕闇が訪れる頃、祭り本番が始まり、「昇龍の儀」により雌雄の龍に点火されると祭りも最高潮となる。 雄龍と雌龍が天上へと帰って行く中を、花火が打ち上げられると祭りも終わりとなる。


・ 9月の表紙画像

小出川の彼岸花 (2016.09.27)
(藤沢市・小出川の彼岸花)

 小出川は、藤沢市北部の丘陵地より相模川に合流し、相模湾に至る全長11km程の小さな川で、周辺は急速な都市化が進むが、その中でもまだまだ田園風景が残る地域。
 
 河川流域の「遠藤」・「打戻」・「芹沢」地区の3つの市民団体により「小出川彼岸花団体協議会」が結成され、草刈や植栽などの管理が行われている。 9月中旬から10月上旬にかけて、小出川沿い約3km程にわたり彼岸花の帯が土手を紅に染める。
 毎年、開花時期に合わせ「彼岸花まつり」が行われ、今年で9回目となるようだ。


・ 10月の表紙画像

鉄の獅子舞 (2016.10.02)
(横浜市青葉区・鉄の獅子舞)

 神奈川県横浜市青葉区鉄(くろがね)地区に、「一人立ち三頭獅子舞」が伝わる。 伝承によれば、江戸時代初期に、集落に疫病が流行したことで、悪疫退散のために始められたものだとも言われているが、その縁起には諸説あり、定かではない。 
 
 疫病払いとして、もともとは、毎年8月15日の旧盆に行われ、村内の各家々を舞い廻った。 一時途絶えていたこともあったが、現在は、10月上旬に行われる「鉄(くろがね)神社」の祭礼で2年に一度だけ舞が奉納される。

 横浜市にはこの他に、「牛込の獅子舞」(横浜市青葉区新石川・驚神社/神明社)が、いずれも神奈川県の「無形民俗文化財」に指定され、継承されているが、「鉄の獅子舞」の保存会では、演者の高齢化と後継者不足により存続が危ぶまれている。


・ 11月の表紙画像

日向薬師・薬師堂落慶 (2016.11.20)
(伊勢原市日向・薬師堂落慶)

 神奈川県伊勢原市日向にある薬師堂(日向薬師)は、霊亀2年(716年)、行基の開山と伝えられ、源頼朝も参詣したと言われる関東有数の古刹。 かつては「日向山・霊山寺」と称し、高野山真言宗派の寺院として、また「大山・日向修験道」の霊場としても知られ、江戸時代には山中に13坊を有したという。

 明治維新期の「廃仏毀釈」により、廃寺となると多くの坊舎が廃絶し、わずかに本堂(薬師堂)、鐘堂、仁王門などを残すのみであったが、現在は別当坊であった宝城坊(日向山・宝城坊)が寺籍を引き継いでいる。

 平成22年からは、建物の老朽化と虫害のため、270年振りの全面解体修理「平成の大修理」が約7年の歳月をかけ行われていたが、今秋ついに工事が完了し、11月20日に落慶法要が営まれた。


・ 12月の表紙画像